2017 上半期ベスト 20
2017年上半期の好きな音楽たち。
20. Perc - Bitter Music

怒りのインダストリアル・テクノ。今年の上半期は良いテクノアルバムが多かったが、Perc による3rdアルバムは、彼らしい力強さと共に実験音楽的な要素も見て取れ楽しむことができた。
→「Unelected」
19. Justin Carter - The Leaves Fall

ニューヨークを代表するハウス/テクノレーベル兼パーティ Mister Saturday Night 主宰者のデビューアルバム。アコースティックギター片手にフォークやR&B調の歌を歌っている。思いの外声や歌い方が好みであるのと、30分足らずのアルバムということでよく聴いている。
→「Leaves」
18. V.A. - Contemporary Dance

変わらぬスタンスと変わらぬペースでリリースを重ねる Opal Tapes のコンピレーション。基本的にどれもディープでダークなテクノとハウス。装丁が良い。
→bandcamp
17. Bellows - Strand

Giuseppe Ielasi と Nicola Ratti の二人による即興の電子音の応酬。瑞々しさのあった昨年の Nicola Ratti のアルバムから発展したような、延々と続く機械の駆動音のようなものから生々しさのある有機的なサウンドまで、楽器の存在もあり表情豊か。
→「Untitled #1」
16. Actress - AZD

膨大なサンプルから組み上げられたエレクトロニックミュージックというのはこれまでのアルバムと同様だが、本作はよりソリッドに、よりスタイリッシュなダンスミュージックとして聴くことができる。
→「X22RME」
15. Tape Loop Orchestra - Instrumental Transcommunications

死を連想させるモノクロなアンビエントの中、人の話し声や歌が所々にサンプリングされていく電子音声現象をテーマにした作品。
14. Deepchord Presents Echospace - live in detroit [ghost in the sound]

ダブテクノの求道者。彼らが音楽を届けてくれるというより、僕らが聴きに行くというイメージ。
→bandcamp
13. Giuseppe Ielasi - 3 Pauses

鳥の鳴き声のようにも、風が吹き抜けるようにも聞こえる音で始まるサウンドアート。数年にわたって録りためられた音源をまとめたものでありながら、連続した一つの作品のように思える。
→Soundcloud
12. Dwig - What's Paradise

アダルトでリッチな空気をまとったディープハウス。
→「What's Paradise」
11. Octo Octa - Where Are We Going?

一人で部屋で聴くも良し踊るも良しなハウスアルバム。
→「Until The Moon Sets」
10. Ricardo Villalobos - Empirical House

あまりリカルド好きじゃないんだけど、鳴り止まないマリンバみたいな音が印象的な「Bakasecc」が湿度高いんだけどしつこくなくてハマる。
→「Bakasecc」
9. Call Super - fabric 92

Houndstooth を主戦場とする傍ら、別名義では The Trilogy Tapes からリリースするだけあって幅広いセットリスト。深い時間からDJがスタートしたら?というテーマらしくピークは前半に、後半は Valerio Tricoli、Yves Tumor、Max Loderbauer などと自由にゆったりと時間が過ぎてゆく。
→Juno
8. Japan Blues - Sells His Record Collection

見た通りの日本全開のアンビエント。トラディショナル過ぎて異文化に触れているように思えてくる。
→「The Land Of The Gods Under Concrete」
7. Turinn - 18 1/2 Minute Gaps

ロウな質感、インダストリアル、享楽性が軸として見えるせいか、トラックごとに見せる表情は違うものの不思議とアルバムとしてまとまっている。
→「18 1/2 Minute Gaps」
6. Brett Naucke - ESP Mirror

モジュラーシンセによるキラキラとした景色が印象的だったが、レーベルカラーに合わせてか、夢も希望も無さそうなボディミュージック的なアルバムになっている。
→bandcamp
5. Move D & Thomas Meinecke - On The Map

アメリカの都市の名を冠した各トラックは、それぞれの都市におけるブラックミュージックの文化を表している。それらはラップでありソウルでありハウスでありジャズだ。
→bandcamp
4. Andrea Belfi - alveare

モダニズム建築的な、過剰な装飾の無い整然とした様子。ドラムとエレクトロニクスによるアンビエント。
→「Vano」
3. Arca - Arca

凶暴でヒステリックなこれまでのサウンドは排他的に思えて馴染めなかったのだけど、内面を晒すかのような彼の歌にはただただ打ちのめされた。
→「Reverie」
2. Donato Epiro - Rubisco

壁を隔てた向こう側の音楽というか、薄靄のかかったノイズの奥から何かを破壊するような音であったり人の声だったりと、不穏さに包まれた幻想的な作品。
→「Luce Assente」
1. Ariwo - Ariwo

Ariwo とはノイズを意味する。彼らの音楽は、メンバーの出身地であるキューバとイランの民族音楽をハイブリッドさせた電子音楽だ。この圧倒的な酩酊感を味わいながらひたすら漂っていたい。
→bandcamp
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