2012 年間ベストアルバム 20+5 2/2


引き続き年間ベストです。ああ…一年が終わってしまう…。2012年にリリースされたアルバムから20枚ほど選んでみました。どれも素晴らしくて、選ぶのに骨を折りましたが楽しかったです。こちらはランキング形式になっています。どうぞお付き合いください。



20. Sigha - Living With Ghosts
テクノなダブステップを得意とする Sigha の1st。格好いい!けれどダブステップはどこへやら。Hotflush には似合わないハードなテクノアルバムに仕上がっていますが、良質なアンビエントトラックも聞かせてくれます。





19. Damien Zala - Lonely Happiness
Theo Parrish も絶賛!だそうですが、なるほど、アナログな質感がたまらないロウなディープハウス。小洒落てて良いですね。デトロイトは奥深いなあ、なんて思ったら24歳のフランス人アーティストでした。





18. Fay - Din
アメリカの女性アーティストのソロデビューアルバム。自身の声を切り貼りして構築されたサウンドはとてもユニーク。民族楽器を多く取り入れたトラックが、彼女の声と相まって独特の空気感を生み出しています。





17. SEEKERSINTERNATIONAL - The Call From Below
Rhythm & Sound を感じさせるシュワシュワ、ブワンブワンとひたすらに、どこまでも続いていくかのようなアンビエントダブ空間。チリチリとした電子音の波がとにかく気持ち良いです。浸れます。





16. Dino Sabatini - Shaman's Paths
タイトル、アートワーク共にトライバル色が全面に押し出されている Dino Sabatini の1stアルバム。民族音楽的な要素はディープなミニマルテクノと完全に融合し、大変気持ちの良い酩酊感をもたらしてくれます。





15. Sven Kacirek - Scarlet Pitch Dreams
Twitterで知りました。ドイツのパーカッション、ヴィブラフォン奏者による3rdアルバム。ほぼ全ての楽器を自分で演奏したそうですが、次々と色んな音が浮かんでは消える緻密で丁寧なサウンドに感動を覚えます。





14. Shackleton - Music For The Quiet Hour / The Drawbar Organ EPs
相変わらずの唯一無二の世界観を持った Shackleton のニューアルバム。意外にもコンセプトを持ったアルバムで、5曲からなる『Music For The Quiet Hour』は約1時間を通して一つの作品となっています。





13. Actress - R.I.P
久しぶりに聴き返してみたら結構良いっていうね。Actress の3rdアルバムは、前作より少し取っ付きやすくなった印象。聞くたびに発見がある、ジャンルの隙間を縫うような不思議なエレクトロニックミュージック。





12. Fort Romeau - Kingdoms
ロンドンのキーボード奏者の1stアルバム。色んな所の上半期ベストでちらほら見かけたので聞いてみたら、あら素敵。ストレートな90年代ハウス/ディスコ路線なんだけど、洗練されていて安っぽくなくて良い。





11. Carter Tutti Void - Transverse
目がヤバい。ライブ音源4曲にスタジオ音源1曲の Carter さんと Tutti さんと Void さんによるコラボレーションアルバム。まるで音を叩き付けているようなエクスペリメンタル、インダストリアルなビートが気持ちいい。





10. Jason Grove - 313.4.Ever
オールドスクール感がたまらない、デトロイトなディープハウス。収録されているトラックは、15年以上前のトラックなんだろうか?とりあえず今聞いても素晴らしいアルバムであることは間違いありません。





9. Débruit - From The Horizon
シュルレアリスムなアートワークが印象的なアルバムの中身は、民族音楽とベースミュージックとジュークとヒップホップをぐちゃぐちゃに混ぜ込んだ不思議な世界観。アートワークと見事にマッチしてますね。





8. NHK'Koyxen - Dance Classics Vol.II
大阪出身の Kouhei Matsunaga による NHK'Koyxeи 名義の年内2作目となるアルバム。ヒップホップ/ダブテクノなエクスペリメンタルミュージックですが、音の一つ一つが躍動するダンスミュージックとなっています。





7. Andy Stott - Luxury Problems
割とライブが不評な(笑) Andy Stott のニューアルバム。前作同様、濁流のような破壊力を持ったグルーヴは圧倒的。本作ではそこに幾重にも艶やかな女性ボーカルを重ねることで、幽玄な世界を生み出しています。





6. Claudio PRC - Inner State
イタリア人アーティストの1stアルバム。めくるめく音響空間の中で、感情を抑圧させたハードでディープなトラックに脳みそを揺さぶられます。「Black Hole」というトラックのブラックホール感が凄い。





5. Raime - Quarter Turns Over A Living Line
聞いた者を絶望の淵に叩き込みかねない、聞くだけで気分が沈みそうになるアルバムです。「うわあ…」って思いながらよく聞きました。シングルで見られたパーカッシブなトラックは、本作では控えめ。





4. Silent Servant - Negative Fascination
Silent Servant による1stアルバムは、収録時間36分という短さながらもシンプルで強靭。彼の愛するポストパンクやニューウェーブが垣間見えるダークアンビエント、インダストリアルなサウンドが刺さりました。





3. Recondite - On Acid
TB303の新たな可能性…とは言っても、さすがにこれは地味だろーなんて思ってました。けれど自己主張をするつもりはないんだけど、ついつい溢れ出てしまうアシッドちゃんに、いつしか心を奪われてしまったのです。





2. Voices From The Lake - Voices From The Lake
2012年を代表するであろうアンビエントテクノアルバム!各トラックが10分前後あり、じっくり聞かせてくれるアナログも良し。全てのトラックが一体となって流れる様にミックスされたCDも良し。いや、両方買おう。





1. Demdike Stare - Elemental
ダークアンビエント、ドローン、エクスペリメンタル、ミニマルダブに民族音楽。そこに狂気の絡み合った実に気色悪いアルバム。アナログ盤のプロダクトデザインとしての満足度も高く、見ても聴いても素晴らしい!




◆おわりに
今年も良い音楽をたくさん聴けました。それにしても暗い音楽ばっかりだ!そのせいなのか不思議とモノクロアートワークばかり。
一応妥当なところかなとは思ってるんですが、人様の年間ベストを見ていると、もっと良いのあるんじゃない?!という思いが芽生えてきます。少しずつ枝を広げて、もっと色んな音楽を聞けたらと思います。もう少し明るくハッピーなやつも聞きたいです。ありがとうございました。

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