Roly Porter - Life Cycle Of A Massive Star


ダブステップ黎明期に Kuedo こと Jamie Teasdale と共に Vex'd として活躍していた Roly Porter の2ndアルバム。本ブログで Roly Porter 初紹介なのでダブステップ云々書きましたが、ダブステップの事は横に置いておきましょう。
本作はそのタイトルやアートワークからも見て取れるように、宇宙がテーマになっています。まるでプラネタリウムのプログラムやコズミックフロントなんかのサウンドトラックのよう。

まずは「Cloud」。グリッチノイズのような無数に細切れにされた音は、宇宙空間に漂うガスの集合体である星間雲を。沈み込む様な低音と金属音にストリングスの印象的な「Gravity」は、一点に集まりだしたガスが、高密度、高重力によって熱を放ちはじめる星の誕生への準備段階を想起させます。核融合により光を放つようになった、文字通り星の誕生ともいえる「Birth」は、どこか希望に満ちているかのような爽やかさが。恒星の一生において、最も長い時間を過ごす段階である「Sequence」は、展開も控えめなアンビエント。まさしく安定の時期。そして「Giant」。核融合が進み、不安定になった星は膨張を始め巨星となります。尚も巨星の圧力は高まり続け、いずれその圧力を支えきれなくなった時、重力崩壊が起き、いよいよ超新星爆発へ。不穏なストリングスから、急に発せられる大音量のノイズに圧倒されます。凄まじい音量差。
大変素晴らしい40分の宇宙旅行を楽しめるアルバムだと思います。曲の感想よりも恒星の説明に比重がいってますが、たまには宇宙に思いを馳せながら音楽を聞いてみるのも良いのではないでしょうか。

Roly Porter - Life Cycle Of A Massive Star

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